海外に暮らして

日本でなくちゃ・・・


昔から海の向こうには何があるのだろう、この山の向こうには何があるのだろう、知らない世界に対するあこがれは異常に強かった。

実際、いろいろな国で暮らしてみて、新しい発見はたくさんあったし、言葉や文化の違いを越えてヒューマンランゲージというのか、心と心が通じ合う素晴らしい体験をいくつも持つことが出来た。こちらが心を開けば、向こうもそれに応じてくれる。日本が特別な国だというのは思い上がりに過ぎない。日本にあって、よその国にないものは、普段私達が考えているほど多くない。結論はこんな所か。

ところが、である。
やっぱり日本でなくちゃ、そう結論づけたくなることがいくつかある。
皆さんはどうでしょう?

私にとって、日本が恋しくなるのは、まず美容院。そして美容院。
いろいろな国5カ所で暮らしてきたが、日本にいた頃お世話になっていた美容院の満足度と、その国で行った美容院の満足度では、雲泥の差がある。

まず、シャンプー台だ。スイスでもオランダでも椅子は傾かない代わりに首を後ろに傾ける。だから、何とも窮屈。その上、耳にじゃぶじゃぶ水がかかる。うなじのあたりなんて、シャンプー液が絶対に残っているに違いないという程度の洗い方。

カットも、普通は「まあ、これだったら私の方がよっぽど器用だわ」といいたくなるようなぶきっちょさん。幸運だとけっこうはさみ捌きもサマになった「カリスマ美容師」的な人に当たる。だが・・結果は惨憺たるものだ。

美容院に対する不満は、ほとんどの海外で暮らす日本人に共通なのではないだろうか。他には、よく聞くのはクリーニング屋。私はあまり使わないので詳しくはないが、けっこう大事な衣類をダメにされたという話は耳にする。

医者はどうだろうか。大病院での2時間待ってたった3分の診療、婦人科の診察室のプライバシー皆無状態。そういった点では海外の方が患者にフレンドリーだと思う。だが、「風邪引いたら寝てれば直る」式に適当にあしらわれたり、電話で診療予約しても数日先にならないと予約が取れなかったり、といった不便さ。そういった点では、日本人には日本の医療の方があっているような気がする。とりあえず健康なら別に気にはならないというところか・・・  (Jan, 23, 2001)
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